2021年2月1日 企業版ふるさと納税に関わる大臣表彰式典に参加させていただきました。
2019年(=2018年度)、2020年(=2019年度)に続き、3年目の参加でしたが、今年も非常に参考になりました。
勉強になった点
・今年の事例に関しては、5団体中4団体が、市長のトップセールスや全庁体制での取り組みの成果であるという点を強調されていた。
・「首長の参画の仕方」や「全庁体制の戦略的な組み方」などをしっかりと分析し、横展開されることでさらなる活用促進に繋がることを感じた。
・最初から大口の寄付が獲得できたわけではなく、熱意をもって誠実に対応し、広く小口の寄付を重ねていく過程で共感の輪が拡がり、大口寄付が入り始めたという流れがあった。(もしくは、企画検討段階から綿密に企業と意思疎通を図ることでがっちりとプロジェクトに巻き込んだ結果の大口の寄付であった)
・この視点は非常に重要だと改めて感じた。まずはお付き合い程度の【少額の寄付より関係構築】を進め、プロジェクト自体に巻き込んでいくことによって、企業版ふるさと納税をきっかけとした深いパートナーシップが生まれ、【結果として大口の寄付に繋がる】ということを感じさせてもらえた。
・同時にそのようなステップを丁寧に踏むことで、全く関係値のない自治体と企業との間で、毎年、大口の寄付をしたくなるような深い関係が生まれる事例もあるということが分かった。(北海道東川町)
・鹿児島銀行のように、【地域貢献】を理念に掲げる企業は、全国を見渡せば非常に多く存在すると思う。そういった企業にこの制度の存在や意義が伝わるだけでも、一気に活用が進むことを感じた。おそらく1年以内には、【地域貢献】を理念に掲げる多くの企業がこの制度のことを理解し積極的な活用を始めている。
2018年度、2019年度と比較して
・一昨年の事例と比較し、企業側の視点が少し少なかったように感じた。
「企業側の課題が何で一緒にどのように解決していったか。」「企業のインセンティブがどこにあったのか。」といった点が、今年のプレゼンからは少し見えにくかったように感じた。
昨年度の事例だと、玉野市「優秀な人材との接点の獲得」や、秋田県「顧客のロイヤリティアップ」といったシンプルでかつ分かりやすい企業のインセンティブが語られていた。今年の事例について、改めてもう一度分析をしてみようと思った。
・昨年に続き、山田さんのコメントがとても印象的でした。
昨年のコメントでも、「自治体は絶対に活用すべきだ」という主旨の発言をされていたが、今年はその発言を受けてなのか「セカンドステージに入った」という表現をされていた。
多くの自治体様、企業様と話しているとまさに「セカンドステージに入った」ことを個人的にも肌で感じていたので、その表現がとても印象に残った。
一年前は、税制改正内容を知っている自治体・企業の方はほぼおらず、丁寧に説明をしてもそれまでの制度への先入観からか反応が鈍かったが、最近お話される方は改正前の制度の先入観がなく積極的に活用する意向で前のめりな状態で議論が始まることのほうが多い。
山田さんは、「本社所在地への寄付を可能にする」などの検討を行うことで「サードステージに入っていく」可能性について言及されていた。私の意訳になるが、サードステージとは、施策への共感度合いや魅力で「納税する自治体」・「関係を深める自治体」を選ぶようなステージのことを意味していると感じた。新たな形の自治体と住民の関係や、新たな形の企業と自治体の関係が生まれてくる時代が来るとしたら、それはとても面白い世界だなと感じた。
オンライン開催について
全国から同時に参加できるということについて、非常に価値が高いと感じた。
きっと多くの地域から非常に多くの方が参加されていたんだと思います。
来年度の大臣表彰に向けて
来年度は、riverの中で一緒に活動するパートナー企業、パートナー自治体の皆さまの中からも、もっと多くの優良事例が生まれてきたらいいなと感じた。今回得られたノウハウは、river認定講師とともに深く分析し、無料セミナー等で広くノウハウを公開していきたいと思います。
岡山県瀬戸内市は、関連自治体です。
ふるさとコネクトにて、本年度の重点施策について、寄付募集中となります。
文末のリンクよりご覧ください。
小坪拓也riverサービスファウンダー