題記の件、今年も参加させていただきました。
時代の変化を感じる時間になりました。
初めて開催された2019年から毎年参加してきましたが、
プレゼンの内容が大きく変わったことを感じました。
昨年や一昨年は、「企業版ふるさと納税」を活用したプロジェクトの話でしたが、
今年は、官民連携事業(住民巻き込みもあり)事業にどのように企業版ふるさと納税を活用したか
という内容に感じました。
つまり、これまでの表彰対象は
「企業版ふるさと納税を活用するためのプロジェクト」という一面があったように感じていました。
しかし今回は、
「官民連携を進めていて、結果的に企業版ふるさと納税を活用することが最善の選択肢となった」という主旨のものが多くなったような気がします。
個人的な感想になりますが、
各会で山田審査員のコメントにとても共感しています。
・将来の形が見えてきた。
今までは、リーダーシップを持つ首長と、地域に思いを持つ企業が連携して成果を出してきた。
・今回、進化系が出てきた。
人材派遣などの様々な角度から活用策が出てきている。
・企業は、デジタルトランスフォーメーションなど、
CSRやSDGsの観点から広くマッチングをする自治体を探している。
・自治体側も社会のイノベーションを一緒に起こそうとしている。
時間的、空間的な制約を超えて財源獲得のツールを超えて、社会変革のツールになっている。
全てのポイントについて、大きく頷きながら拝聴しました。
以下、個人的な所感です。
riverをサービスリリースした2020年4月の段階では、
税制改正が行われたことはもちろんのこと、
担当部署の自治体職員さんでも制度概要を知っている方の方が少なかったように思います。
2021年4月になるとどの自治体にも担当職員が配置され、
「企業へのメリットをどうつけるか」という点が議論の焦点になっていました。
2022年2月現在、
人材派遣型企業版ふるさと納税等を始めとした様々な応用編の活用が始まっており、
元々存在している官民連携プロジェクトに、議論の流れの中で企業版ふるさと納税を活用したという
ケースが散見されます。
また、最近の変化として、
我々が企業と話していると「企業版ふるさと納税に拘らない」という話が多く出ます。
自治体とこういった連携ができるのであれば税制優遇のメリットがなくても●●円まで拠出できる。
というような主旨です。
同時に、それを受け取れる体制を持ったriver契約自治体も多くでてきています。
企業と自治体が連携して何かに取り組むことが当たり前になりつつあり、
企業版ふるさと納税は、企業と自治体を繋げる「きっかけ」としての意味だけでなく、
「プロジェクトの価値の最大化」のための活用方法が模索され始めていることを感じました。
今まで築いてきたネットワークやノウハウに過信せず、
新たな活用方法を提案し続け、時代に求められるプラットフォームになっていかねばならないと、
感じた時間となりました。
表彰された団体の皆様、おめでとうございます!
開催概要
日時:令和4年2月10日(木)15:00~17:30
第1部 表彰式(15:00)
1,挨拶:野田 聖子 内閣府特命担当大臣(地方創生)
2.受賞団体事例発表:(地方公共団体部門)
石川県能登町
岡山県真庭市
高知県日高村
鹿児島県大崎町
(企業部門)
アステリア株式会社
信金中央金庫
ヤフー株式会社
3.選考委員コメント:伊藤 聡子氏 フリーキャスター、事業創造大学院大学客員教授
熊谷 匡史氏 株式会社日本政策投資銀行 常務執行役員
須永 珠代氏 株式会社トラストバンク 会長兼ファウンダー
山田 啓二氏 京都産業大学 理事・教授
第2部 スペシャル対談/ 地方公共団体事例紹介(16:30)
1.スペシャル対談 「官民連携の促進と企業版ふるさと納税の可能性」
渋澤 健氏 シブサワ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役
指出 一正氏 株式会社ソトコト・プラネット 代表取締役、「ソトコト」編集長
2.地方公共団体の事例紹介(北海道東川町、熊本県、石川県能登町)
小坪拓也riverサービスファウンダー