COLUMN

コラム

2024.02.14

令和5年度 企業版ふるさと納税に係る大臣表彰式について

令和5年度 企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)に係る大臣表彰

2024年2月13日(火)に「令和5年度 企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)に係る大臣表彰」が行われました。
受賞された皆様、大臣表彰の受賞、おめでとうございます。

第1回目の大臣表彰から毎年参加している企業版ふるさと納税コンサルタントの小坪が、
所感をまとめる形で、コラムにまとめました。
(過去のコラムも文末よりご覧いただけます)

今回の受賞者は下記の通りです。

【受賞団体一覧】

◆地方公共団体部門
・北海道南幌町
・岩手県紫波町
・神奈川県平塚市
・山梨県都留市
・鹿児島県曽於市

◆企業部門
・株式会社大塚商会
・資生堂ジャパン株式会社
・株式会社三菱 UFJ 銀行

過去の大臣表彰の振り返りと今回

まず全体感として、表彰団体を中心に、第1回の大臣表彰から市場の動きを含めご紹介します。

ーー令和元年ーー

税制改正前の事例であり、
元々強い繋がりのある企業と自治体での新たなプロジェクト創出モデルが中心でした。
自治体も企業も制度自体がほとんど知られていない状況でした。
例)岡山県玉野市の工業科新設

ーー令和2年度ーー

首長を中心とした「自治体から企業へ」のトップセールスが功を奏した事例が中心となっていました。
プロジェクトは、自治体発の企業版ふるさと納税獲得を前提とした、新規創作のものが主流。
例)岡山県瀬戸内市の山鳥毛プロジェクト

ーー令和3年度ーー

すでに連携が始まっている官民連携事業に対する企業版ふるさと納税の活用が進みました。
全国で自治体・企業ともに当たり前に制度を知っており、自治体の担当部署が積極的に活用を始めてきました。
例)岡山県真庭市のCLT建造物移設事業など

ーー令和4年度ーー

企業の寄付理由、自治体の寄付募集方法の多様化を感じさせられました。
特定のプロジェクトの推進企業が中心となる寄付や、人材派遣型の活用が始まりました。
例)北海道大樹町のスペースポート事業など

令和5年度(今回)の振り返り

今年は、自治体側では産官学など、地域の民間団体がコンソーシアム・コミッションを組んで取り組んでいる事例が多くなっていました。

企業側では、複数の自治体への包括的な寄付(大塚商会)、オーディション形式で寄付先を選ぶモデル(MUFG)、中間支援組織が仲介したモデル(資生堂)などが並んでいます。

地域の住民や事業者の元気や笑顔に繋がるプロジェクト

地域側の事例についてはどれも、企業版ふるさと納税の寄付により、
「地域の住民や事業者の元気や笑顔に繋がる」イメージを想起されやすい事例となっています。
寄付をした企業としても、寄付を活用した事業やその効果、その先の笑顔が見えやすいというのは、
良い寄付体験になったのではないかと考えられます。

2023年の7月にカルティブ社で取得したアンケートでは、
寄付を検討したことのある企業855社に、「積極的に寄付を検討する要素」について10の選択肢から選択式で回答を求めたところ、
最も回答を集めたのは「プロジェクトに関わる地域住民の方と交流できる」(34.9%)となっていました。
今回、選ばれた事例は、そういった時代の流れを反映しているのかもしれないとも考えられます。

地域内の連携(地域の事業者・金融機関など)

今後、寄付を集めたり、寄付をきっかけとした官民連携を広めていくためには、『地域内の連携』が非常に重要になってくると考えられます。
つまり、寄付の受け皿となるプロジェクトや寄付募集活動を自治体のみで運営するのではなく、
産官学など言われますが、地域の事業者、金融機関、メディアや大学などを巻き込んだ形での推進が必要になってきます。
そういった地域内の連携に加えて、今回のリディラバのように自治体と企業のお繋ぎのプロの力をうまく活用していくことで、地域課題解決にインパクトのある良い連携の座組みが整うと考えられます。

riverの地域パートナー一覧
https://cpriver.jp/partner/

企業と自治体が繋がるきっかけとしての企業版ふるさと納税

2020年4月にriverをサービスリリースから、繰り返し発信してきた内容ですが、
企業版ふるさと納税が、「単なる財源獲得」に終わらず、「企業と自治体が繋がるきっかけ」になっていることを改めて感じました。
またその先に、「地域の元気に繋がっている実感を持ちやすい」プロジェクトについては
寄付を検討する企業の共感をを集めやすいことを感じることができました。


今回、本表彰に関わる寄付先となる32自治体のうち、riverと連携している5自治体が関わられていることも、非常に嬉しく思っています。
改めて今回受賞された皆様、誠におめでとうございます。

過去のコラムについてもぜひご覧いただき、時代の流れを感じていただけましたら幸いです。


令和5年度大臣表彰に関するご案内
https://cpriver.jp/2024/01/9275/

本コラムの筆者

企業版ふるさと納税コンサルタント 小坪拓也

【過去のコラム】

令和2年度 企業版ふるさと納税に関わる【大臣表彰式典】に参加して
2021年2月1日開催
詳細はこちら

令和3年度 企業版ふるさと納税に関わる【大臣表彰式典】に参加して
2022年2月10日開催
詳細はこちら

令和4年度 企業版ふるさと納税に関わる【大臣表彰式典】に参加して
2023年2月9日開催
詳細はこちら

【市場調査レポート】

2023年7月版
詳細はこちら

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小坪拓也riverサービスファウンダー