企業版ふるさと納税はいつまで?|制度の期限と延長について解説
企業版ふるさと納税は、令和7年度税制改正によって適用期限が3年間延長され、現行制度では令和9年度(2027年度)まで活用できることとなっています。

ただし、「2027年度になったら企業版ふるさと納税そのものが必ず終了する」という意味ではありません。現時点で定められている税制上の適用期限が令和9年度までということであり、その後の取り扱いについては、今後の税制改正や制度見直しなどを確認する必要があります。
このページでわかること
- 企業版ふるさと納税の現在の適用期限
- 令和7年度税制改正による延長の内容
- これまでの制度延長の経緯
- 2027年度以降の考え方
- 企業・自治体が今から準備しておきたいこと
企業版ふるさと納税の適用期限は令和9年度(2027年度)まで
企業版ふるさと納税(地方創生応援税制)は、企業が地方公共団体の地方創生の取り組みに寄付を行った場合に、損金算入による税負担の軽減に加えて、法人関係税の税額控除を受けられる制度です。
令和7年度税制改正では、制度改善策を講じることを前提として、企業版ふるさと納税の適用期限が3年間延長され、令和9年度までとなりました。
そのため、現時点では2025年度・2026年度・2027年度について、企業版ふるさと納税の活用が可能です。
企業版ふるさと納税はこれまでにも延長されている
企業版ふるさと納税は、平成28年度(2016年度)に創設されました。
その後、制度の利用状況や地方創生を取り巻く環境などを踏まえ、制度の拡充や適用期限の延長が行われています。
| 時期 | 主な動き |
|---|---|
| 2016年度 | 企業版ふるさと納税を創設 |
| 2020年度 | 適用期限を延長し、税額控除の割合を引き上げ |
| 2024年度まで | 2020年度の税制改正による制度を運用 |
| 2025年度 | 適用期限を3年間延長 |
| 2027年度まで | 現行制度の適用期間 |
2020年度の税制改正では、税額控除による軽減効果が拡充され、損金算入による軽減効果と合わせて、寄付額の最大約9割の税負担軽減が可能となる仕組みに見直されました。
さらに令和7年度税制改正によって、適用期限が2027年度まで延長されています。
今回の延長では制度の適正な運用も重視されている
今回の制度延長は、単純に期間だけを延ばしたものではありません。
企業版ふるさと納税を適切に運用していくため、制度改善策を講じることを前提として延長されています。
企業版ふるさと納税では、従来から、寄付を行った企業に対してその代償として経済的利益を供与することは禁止されています。
また、自治体においても、寄付を活用する事業の実施状況や制度要件への適合について、これまで以上に適切な確認・運用を行うことが重要になっています。
制度を活用する企業・自治体の双方が、単に「寄付をする・受ける」というだけではなく、制度の趣旨やルールを理解して活用する必要があります。
2027年度で企業版ふるさと納税は終了する?
現時点では、令和9年度(2027年度)までの適用が決まっているというのが正確な表現です。
そのため、
「企業版ふるさと納税は2027年度で必ず終了する」
と断定することは適切ではありません。
これまでにも企業版ふるさと納税は適用期限の延長や制度改正が行われてきました。
2028年度以降についても、今後の政策動向や税制改正などを確認していく必要があります。
riverでは、企業版ふるさと納税に関する制度改正や最新情報についても随時発信しています。
企業は2027年度までに寄付すればよい?
企業版ふるさと納税を検討する際は、制度全体の適用期限だけでなく、寄付先となる自治体の事業や地域再生計画の状況についても確認する必要があります。
企業版ふるさと納税の対象となるのは、国の認定を受けた地域再生計画に位置付けられた地方創生事業です。
そのため、寄付を検討している自治体やプロジェクトについて、
- 企業版ふるさと納税の対象となっているか
- 寄付を受け付けている期間
- 事業の実施期間
- 寄付手続きに必要な期間
- 自社の決算期や社内決裁スケジュール
などを事前に確認しておくことが重要です。
特に年度末に寄付を検討する場合は、自治体との確認や社内決裁、寄付手続きなどに時間を要する場合があります。余裕を持って準備を進めることをおすすめします。
自治体も2027年度までを見据えた準備が重要
自治体側でも、制度の適用期限を踏まえながら寄付募集を進める必要があります。
ただし、「期限が近いから短期的に寄付を集める」という考え方だけではなく、
- 地域課題を明確にする
- 企業が共感しやすい事業として整理する
- 企業との継続的な関係を構築する
- 寄付後の事業進捗や成果を発信する
といった取り組みが重要です。
企業版ふるさと納税をきっかけとして、企業と自治体が継続的な関係を構築することで、寄付だけにとどまらない地域課題解決や地域との連携につながる可能性があります。
制度期限だけでなく「いつ活用するか」を考える
企業版ふるさと納税の適用期限は2027年度までですが、企業が活用を検討する際には「期限までまだ時間がある」と考えるだけではなく、自社の目的に合ったタイミングを考えることが重要です。
例えば、
- CSR・地域貢献の取り組みを具体化したい
- SDGs・ESGの取り組みを地域で実践したい
- 自社と関係のある地域を応援したい
- 自治体や地域との新たな接点をつくりたい
- 地域課題の解決に自社の強みを生かしたい
といった目的がある場合には、制度期限を待つことなく活用を検討できます。
まずは企業版ふるさと納税の仕組みや対象となるプロジェクトを確認し、自社に合った活用方法を検討してみるとよいでしょう。
よくある質問
Q. 企業版ふるさと納税はいつまで利用できますか?
現行制度では、令和9年度(2027年度)まで適用されることが決まっています。
Q. 企業版ふるさと納税は2027年度で終了しますか?
2027年度で必ず制度が終了すると決まっているわけではありません。現時点で定められている適用期限が令和9年度までということです。2028年度以降については、今後の税制改正や制度見直しなどの最新情報を確認する必要があります。
Q. 今から企業版ふるさと納税を始めることはできますか?
可能です。寄付を検討している自治体の対象事業や受付状況を確認し、自治体への相談、社内検討・決裁などを進めます。
Q. 制度が延長されたことで税制優遇の仕組みは変わりましたか?
令和7年度税制改正では、制度改善策を講じることを前提として適用期限が3年間延長されました。税制優遇の具体的な仕組みについては「税制優遇と税額控除の仕組み」で詳しく解説しています。
Q. 自治体であればどこにでも寄付できますか?
すべての自治体・事業が対象になるわけではありません。企業版ふるさと納税の対象となる地域再生計画や対象事業など、制度上の要件を確認する必要があります。